Alexy_Intimate Disconnections cover
Intimate Disconnections: 現代日本における独立した離婚と恋愛
University of Chicago Press 2020

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日本では数世紀に渡り離婚は合法でしたが、離婚率は戦後期を通じて不規則に上昇し、2000年代半ばでは急速に「新たな選択肢として人々が考え付き、かつ実行し得るもの」となりました。これはかつてないことです。離婚を一度も真剣に考えたことがない人が今や、離婚を夢見るのです。ある人はその夢から抜け出し、計画を立て、離婚に向かって確実にステップを踏んで行きました。またある人は配偶者から突然離婚を申請されるのではないかと思い悩みました。夫婦が離婚について考える時、またはそれを回避しようとする時、親密な関係性がもたらすリスクと可能性に関する疑問に直面します。人は息苦しさを感じるほど接近しなくても他者と親密な関係を築けるのでしょうか?旧態の行動様式が役に立たなくなった今、どう意義や愛があり、支えになってくれるような関係を構築すべきでしょうか?どんなスタイルの親しい関係が夫婦、家族そして国家全体に最も利益をもたらすのでしょうか?またはもっと個人的観点から言えば、もうこれ以上堪えられないと思った時、あなたならどうしますか?

本書、Intimate Disconnectionsは異性間の結婚が今ますますストレスに晒されているという点に焦点を当て、日本人の夫婦がどうやって結婚の良し悪しを見極めるのか、いかに問題の多い夫婦関係に終止符を打つのかを調査しています。また日本人の夫婦が親しい関係性を想像し、作り上げ、そしてそれを終わらせる時、彼らが親密性、繋がり、そして独立性(自立性)の間にある緊張感に必死に甘んじようとする点にも本書は注目します。離婚を決断する時、離婚から立ち直った時、人間関係において人々は3つの矛盾するモデルを活用します。第一は友愛的な結婚のレトリックで、配偶者を自分の親友にするべきだという提言。第二は新たに話題となっているネオリベラリズムの倫理で、自分自身を良い人間だと定義し、自分に100%責任を持つこと。そして第三は日本的な文化規範で、成熟度のポジティブな指標として「甘え」のレッテルを貼ることです。筆者は「個人同士の繋がり」である夫婦が別々の個体として、この複雑な夫婦の構造を理論立ています。「個人同士の繋がり」は、独立性および自立性のリスクとメリットに関する幅広い社会的関心を反映させた、新しくかつ定義し難い夫婦の構造の理想とも言えます。